"はなうつわ"足利の古民家での展示会 その1
栃木県足利市で開催された花と器の展示会に出掛けてきました。
足利は、初めての場所。
都内から2時間強、のんびり電車でのショートトリップです。
足利には、平安時代に設立された教育機関と伝えられている、
"足利学校"の跡や足利氏の氏寺である国宝の鑁阿寺(ばんなじ)があり、
歴史ある場所との事。
まずは...、駅から数分歩いて、
鑁阿寺の参道近くのメイン会場、松村記念館へ。
大正時代に建てられた木造の古民家で、
素晴らしいお庭と共に所蔵品を展示している蔵もあり、
建築物としても非常に素晴らしいものです。
到着して、オープンエアのお茶室〝界雲席〟にて、まずは一服。
畳に座ると一気に気分はお茶室です。
視線の向こうに緑が見えて、日を浴びて、そよ風を受けて...。
なんとも心地よい空間です。

お道具は、今回の展覧会に参加されている作家さんの作品から。

綺麗なお菓子は、今回の展覧会のために特別に用意されたもの。
美味しいお菓子と共に、いつもと違った気分でお茶を頂けました。
お茶を頂いた後は、
メイン会場の2階に展示されている花と器の展示へ。
畳の部屋の中には、様々な器に花を添えられ、
華やかな世界が広がります。

器は、山本順子さん、装花は、山田尚俊さん。
小さな器から枝が伸びていて、小さな森が出来ています。
枝に絡む小さな花や実の色が可愛らしい。

潔い白の器は、富田啓之さんの作品。
大きく広がった形の器に鮮やかな向日葵の黄色が良く映えます。
ふわりと宙を漂う紫色の花がなんだか楽しげ。

綺麗な流線形のオブジェの様な花器は、長谷川泰子さんによる物。
お花がなくても絵になる美しい形です。
クレマチスの花が一輪。優美なフォルムが互いを引き立て合っています。

丸い器の表面には細かい模様が入っていて、
足元に置かれた朽ちた葉とシンクロしています。
枯れた中から伸びたちょっと毒のある色目の蘭の花。
なんだか物語があるような気がします。

様々なグリーン、複雑に絡まる葉の形。
奥の花器には、金や光沢のあるブルーやグリーンの色が添えられています。
煌めく器は、緑のジャングルの奥にある宝物みたいな感じ。
絵画の様な空間です。
モダンで綺麗な色の組み合わせの器は、赤沢元則さんによるもの。

艶やかな八重の薔薇が重なり合うフラワーアレンジメント。
部屋の角にある古いキャビネットの上に置かれた花は、
何故か影が似合うような気がします。
ふわりと漂う薔薇の香りもノスタルジックなムードを盛り上げます。
そして、
他の古民家でのインスタレーション。
既に人がすまなくなってしまった大きな家屋が舞台です。

板張りの部屋の真ん中の大きな壺の上には、たくさんの苺が。
きっと栃木のとちおとめ。甘い香りが外まで漂ってきています。
トラップに引っかからないように気を付けて近づかないと!
古民家での展示は、まだまだ続きます。
続きは、明日!